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履修履歴を採用選考で用いる企業が増加傾向ー2019年新卒採用における履修履歴活用実態調査結果

[更新日:2018.09.14]

<報道関係各位>
プレスリリース

2018年9月14日
履修履歴活用コンソーシアム
運営事務局 株式会社パフ

履修履歴を採用選考で用いる企業が増加傾向

 

2019年新卒採用における履修履歴活用実態調査結果

このたび履修履歴活用コンソーシアムでは、2019年新卒採用における履修履歴活用実態(新卒採用における企業の履修履歴の取得・活用状況)調査を、コンソーシアム加盟企業が運営する就職サイトの会員を対象に本年の6月中旬から7月中旬にかけて実施いたしました。

この調査は昨年に続いて2回目の実施となります。今回は、2000人を超える学生から回答を得ることができました(昨年は約1500名の回答)。その内容を昨年の結果との比較を交え、以下ご報告いたします。

なお、本調査では、「履修履歴を活用していた企業名」を尋ねております。名前が挙がった企業も、あわせて公表させていただきます。

※プレスリリース全文は下記よりダウンロード可能です。
https://risyu-katsu.jp/2019prs20180903.pdf

2019年新卒採用における履修履歴活用実態調査概要

■調査実施者:履修履歴活用コンソーシアム  https://risyu-katsu.jp/
■実施期間:2018年6月15日~2018年7月15日
■調査対象:2019年卒業予定の全国大学4年生及び院2年生
■調査方法:Eメールにてアンケートへの回答を依頼。学生はWeb上のアンケートフォームより入力
■回答数:2,141名

「選考時、学業を重視していると感じる企業がある」との回答が増加

「採用選考において、学業を重視していると感じた企業がどのくらいあったか」という質問をおこなった。
昨年度18年調査では「なし~1割程度」が約8割と大多数だったが、今年度19年調査では、「2~3割程度」「5割程度」「6~7割程度」「8割以上」の回答をする学生が増えており、選考時に学業を重視している企業が増加傾向にあるのではないかと予想される。

学業を重視していると感じた理由は「面接で研究・ゼミ以外の履修科目や授業について、具体的に質問されたから」がトップ。昨年は「選考初期段階で履修履歴の提出を求められた」がトップだった。いままでは、履修履歴の提出をさせるだけに留まっていた企業も、履修科目や授業などの質問を交えた面接をおこなう企業も増えているのではないか。

なお、学業を重視していると感じなかった理由は、「面接で研究・ゼミについての質問はあったが、それ以外の履修科目や授業について具体的な質問がなかった」となっている。履修履歴や成績証明書を提出させただけでは、学業を重視していると学生が認識しないことがわかる。

調査では、重視していると思った理由・重視していると感じなかった理由を自由記述で回答してもらっている。その中で印象的だったものは「学業に対する学生の姿勢や考え方から、その人の人柄を読み取っているように感じた」というもの。また、「学業への取り組み方・プロセス=仕事への取り組み方・プロセスとして評価されているのでは」と回答する学生も複数名いた。

Q.採用選考において、学業を重視していると感じた企業の割合を教えてください

Q.学業を重視していると感じた理由を教えてください教えてください(複数回答可)

Q.学業を重視していると感じなかった理由を教えてください(複数回答可)

学生の本分は学業、評価されたい。履修履歴が採用選考で適切に用いられているのかに、不安の声も。

「面接で、学業のことを聞いてくれる企業の印象は良いですか?」という質問をおこなった。

「はい」と回答した学生は約半数の45.7%。その理由で多くみられたものは「学生の本分は学業であり、その姿を見てくれる(評価してくれる)から」。同様の内容は昨年のアンケート回答にもあった。後述するが、学生は多くの時間を授業をはじめとする学業に時間を費やしている。その状況の中、学業に注目した採用選考をおこなう企業に、多くの学生は良い印象を抱いていることがうかがえる。

「どちらでもない」「いいえ」と回答した学生もいる。その理由には「楽に取れる単位かどうかも理解せず、成績だけで評価されても」「大学・教授ごとに成績の付け方は異なるので、単純に数字やアルファベットのみで比較されたくない」という意見もあった。つまり、履修履歴や成績などの指標が適切に採用選考に用いられているのかということに、疑問や不安を抱いているようだ。

ちなみに、前年度調査では同項目の質問を「学業と学業以外の両面から質問する企業の印象は良いか?」という質問だったが「はい」という回答が72.9%だった。本年度調査では「学業のことを聞いてくれる企業の印象は良いか?」とストレートな質問に変更したのだが、「はい」と「どちらでもない」がほぼ半々となった。学業だけウェイトを置いて質問されるよりも、学業と学業外の両サイドから質問をした方が学生の印象はより良いようだ。

(19卒)Q.面接で、学業のことを聞いてくれる企業の印象は良いですか?

(18卒)Q.選考時、学業と学業外両面から質問する企業の印象は良いですか?

学業に関する質問を積極的にすると、学生の学業への取り組み方が変わる

「企業が面接で、学業に関する質問を積極的にすると、学生の学業への向き合い方は変わると思いますか?」という質問には、5割強の学生が「はい」と回答。これは前年度調査から変わっていない。
「学業に対する質問を通して、入社後の仕事に対してどう向き合うのかを見られているとわかれば、学業への向き合い方は変わる」「付け焼刃の志望動機を評価されるよりも、就活前までの3年間の積み重ねを評価してもらった方いい。そのことがわかれば学生は変わる」という理由が挙げられた。

「就活のために授業を受けるようになれば本末転倒」という声も。

今回の調査結果を通して、「学生の本分は学業」と学生自身が捉えていることがうかがえる。ただし、そこから学業を就職活動に繋げることに対しては、ポジティブな層とネガティブな層に分かれている。実際、「何を履修するかは個人の問題であり干渉されたくはない」という意見もあった。

「面接時=4年次に質問されても既に必要単位は取得済みのため意味がない」という回答も複数あった。
この意見は確かで、若年層(1~2年次の学生)への働きかけや情報発信が重要である。「企業は学生の学業に注視している」「学業の取り組み方・向き合い方は、社会へ出てからの仕事での取り組み方・向き合い方と通ずるものがある」ということを、就職活動が始まる前から伝えていき、学業への取り組み方に変化を与えていくことが必要だ。

Q. 企業が面接で、学業に関する質問を積極的にすると、学生の学業への向き合い方は変わると思いますか?

授業に時間を費やしているだけでない。課外活動より学業に力を入れているー学生のイマ。

前年度に引き続き「授業にどの程度出席していたか」の調査をおこなった。多くの学生が8割以上の授業に出席している現状だ。

授業をただ受けているだけなのではないか、という懸念から、今年度は、新しい設問を設けてみた。「学業にどの程度力を入れて取り組んできたか」という質問と、「学業が、その他学業外の活動の中で、学生生活の中でどのくらい重要か、1位から4位の順位をつけてもらうというもの。

これらの結果から、決して授業に時間を費やしているだけではなく、学業に力を入れてきた学生のイマが感じられる。

Q. 授業にはどの程度出席していましたか

Q.学業には、どの程度力を入れて取り組んできましたか(ご自身の中で最大限の力の入れ具合を[100」としてご回答ください)

Q.次のそれぞれの領域は、あなたの学生生活の中でどのくらい重要ですか。1位から4位の順位をつけてください

調査まとめ

学生の多くは授業に8割以上出席し、学業へのウェイトもかなり高めな学生生活を送っており、その学生たちが採用時にもっと学業に注目してほしい、重視してほしい、と考えるのは自然な流れである。
ただ、「企業は学業を重視しない」という先入観を抱き、就職活動に臨んでいるため、サークルや部活など学業以外のことを自己PRのネタにする学生が多い。そしてその自己PRは懸命に練られ、盛りに盛られたものだったりもする。
企業側は僅かずつではあるが選考に学業に注目した採用選考をおこないつつある。学業を重視している企業に出会い、「聞いていた話と違う!」と、面接で失敗してしまった話もアンケートには複数記載されていた。

学生の学びへの意欲は決して失われているわけではない。「勉強する姿勢は社会に出てからも重要だと思う」という学生の声がある。「就職活動期間が実質長期化していることで、学業に割ける時間が減っていること」への不満もアンケートでは多くみられた。

「学びたい」という学生の意欲と過程を企業側も評価する。
「学業への取り組みを積極的に評価している」という採用スタンスを、学生に発信し、「就活では学業は重視されない」という学生の先入観を壊していくことが大事なのではないか。

なお、本調査は、2020年新卒新卒採用の選考終了時期にも実施し、公表していく。

2019年新卒採用における履修履歴活用実態調査・アンケート結果

本アンケート結果の全データは下記よりご覧いただけます。

◆アンケート結果
https://risyu-katsu.jp/2019enq20180903.pdf

◆アンケート結果/履修履歴の提出を、選考の早期段階で求めていた企業名一覧
https://risyu-katsu.jp/reports2019company

履修履歴活用コンソーシアムについて

2017年7月1日設立の、全国各地域の就職・採用支援事業者で構成された団体です。2018年6月1日より一般社団法人に移行いたしました。

<設立趣旨>(ホームページ https://risyu-katsu.jp/found/ より抜粋)
【学生の「学び」と、卒業後の「働く」をつなぐ架け橋として】
日本の新卒採用のシーンでは、「学生がどのような考えや価値観に基づいて学業に取り組んできたか」ということ(=履修履歴)に対して興味を持たれることが、今までほとんどありませんでした。それが結果として、「就活が始まると学生が授業に出なくなる」という現象に繋がり、「企業の採用活動は学業を阻害している」との批判を招く一因にもなっていました。

私たちは、かかる状況を改善していくことを目的に、「履修履歴活用コンソーシアム」を設立いたしました。

本コンソーシアムでは、企業の採用担当者の皆様に、学生の“学業への取り組み”に対する関心を高めていただくための仕組みを開発・提供するとともに、世の中全体へのPR活動を行ってまいります。

企業が“学業”への関心を高めることによって、学生の「学ぶ意欲」が醸成され、結果として社会で活躍するより多くの人材が大学をはじめとする、すべての高等教育機関から多数輩出される世の中になることを願っております。

【本リリースに関するお問い合わせ先】

履修履歴活用コンソーシアム

運営事務局 事務部長(株式会社パフ)保坂光江
電話03-5215-7807 FAX 03-5215-8222
e-mail info@risyu-katsu.jp